九州大学 将棋部

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「九棋」第15号 誕生秘話

九棋編集裏話①

執筆者:湯

今回久しぶりに九棋を発行するに至った。毎年毎年作成してきた訳では無いので当然ノウハウが不足し、編集が滞るのも当然である。実際予想よりもはるかに(3,4か月位?)完成が遅れた。遅れた分だけクオリティが上がったと自負しているので、別にそれはそれで構わないし、九棋作成に携わった人は一部を除き非常に協力的で、頭も上がらない思いである。ただ、「一部の人」に関しては筆者含む編集者陣の胃袋に穴を空けかけたというのも事実である。そのような話はまさか九棋に直接乗せるのもどうかと思い、ここに記す。つまりここだけの話である。
問題児のトップバッターは日浅である。彼の奇行(とはいっても本格的にやばい奇行とかは無く、至ってかわいい奇行である)に関しては語りだすと止まらないが、ここでは割愛する。今回は筆者が知るところの日浅金子戦観戦記(執筆者:有田)の作成の経緯について、時系列に沿って出来るだけ詳細に綴っていきたい。

  1. 湯 7/13の10:57に日浅に対金子戦の自戦記を書いてくれないかとお願いする。
    (思いの外丁重にお願いしていた。親しき中にも礼儀ありである(笑))
    日浅 同日の10:58に湯にアニメ『坂本ですが?』のスタンプ「仰せのままに」で返す。
  2. 日浅 7/14の16:20に突然湯にアニメ『坂本ですが?』のスタンプ「お待たせいたしました」を送り、「自戦記添削してほしー」というメッセージを送る。
    湯 「お、おう…。」で返す。その後どうやってファイルを送るかの話になる。ラインでもメールでも構わないというと、日浅はKifファイルをテキストコピーしたものをドーンとタイムラインに投下した。湯(その発想は無かったわ…。)内容は以下の通りである。

    0手目「今大会は振り飛車でいこうと決めておりました。本局は四間飛車対居飛車の持久戦です。」
    17手目「藤井システムを見せて穴熊を牽制します。」
    18手目「金子さん得意のトーチカです。」
    41手目「ほかの手だと7四飛、6六飛、8四飛、6八飛、と千日手を狙われるかと考えましたが、4六銀として7四飛には67金もありました。」
    45手目「角交換の筋も防いで、良さそうに思えましたので…。」
    55手目「将来の角切りを意識してたたきます。」
    57手目「自陣のたたきは消しておきました。」
    63手目「思いきってぶつけました。」
    71手目「先に5四歩でした。4一桂を入れられて、相手の受けを調子づかせてしまいました。ここは正念場でした。」
    81手目「5三歩成、同桂、5五角という筋もありました。」
    83手目「5三歩成の一手でした、酷い(泣)。後は攻めを丁寧に受けられてぼこぼこにされます。」
    123手目(終局)「中終盤の読みの浅さを改めて実感しました。もっと寄せの勉強をしなければ…。ご覧いただき有り難うございました。」

    湯 (Kifファイルで送られてきたのは予想外だったけど、まぁ昨日突然依頼して快く引き受けてくれたし、あまり無理は言えんよなぁ…。対局している最中の対局者の深い読みとか、対局前・中・後の生々しい描写が欲しいなぁ…。もう少し深く掘り下げたいからインタビューしてみるか。後は編集の力でチョチョイと。)以下同日のタイムラインでのインタビュー。
    湯 「対局前の意気込みとか、金子さんに対する印象とか…?」
    日浅 「NHK杯みたいw」
    湯 「金子サァン?強いよね?」
    日浅 「序盤、中盤、終盤隙がないね」
    湯 「でもオイラ負けないよ」
    湯 「冗談はさておき…、何かある?(笑)個人戦の富永戦で金子さんの強さに驚愕したとか」
    日浅 「金子さんは何でも指しこなす強豪で、手厚い棋風で、本当にお強い方だと存じ上げております。」

    つづく...


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